全長約7m、三畳紀後期のイスチグララスト層から発見された、ワニ類の祖先にあたるクルロタルシ類の一種で、三畳紀後期では最大級の肉食動物である。

当時、ワニ類の祖先は今とは似ても似つかない姿をしていた。三畳紀後期(約2億2870万年前~1億9960万年前)の約3000万年間、恐竜とワニ類は同じニッチ(生態学的地位)を巡って競っていたようだ。

三畳紀後期だけを考えると、これらのクルロタルシ類が最も支配的な動物といってもいい。肉食のサウロスクスは、ときに恐竜を襲い、食べることがあったのかもしれない。

現生のワニ類は、恐竜の子孫である鳥類と同じような呼吸システム(肺のほかに気嚢と呼ばれるポンプのような機関器官を複数もち効率的に呼吸ができる)をもつことがわかっている。サウロスクスのようなワニ類の祖先たちも、恐竜たちとおなじように優れた代謝系を持っていた可能性がある。
サウロスクス

©Kayomi Tukimoto


サウロスクス骨格

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世界遺産 イスチグアラスト自然公園

【サウロスクス】 Saurosuchus galilei