1「三畳紀の恐竜の起源と地球環境」
エイドリアン・ハント 氏
三畳紀は陸生動物の進化にとって最も重要な時期の一つだ。三畳紀に最初の恐竜とあなた方全ての祖先である最初の哺乳類が現れた。約3億年前からスタートした。三畳紀の世界は現代と非常に異なっている。一つの大陸、パンゲア。気候も相当違っていた。
ここでは3つの話をしたい。1古気候、2恐竜と他の動物との違い、3初期の恐竜。
古い気候の証拠には、コンピュータモデルや酸素同位体、岩石などがある。動物の証拠には、例えば沢山の両生類がいれば、湿潤な気候だったとわかる。植物の葉の形態からも気候がわかる。葉が大きければ湿潤な気候だ。
(スライド)これはユタ州中部の三畳紀の岩石。大河でできる砂岩。粘土は流れができた時に泥がたまってできる。これらから湿潤な気候とわかる。一方、乾燥した気候を示す地層もある。実は、この時代の気候は今のインドのようなモンスーンタイプで、季節的に湿潤と乾燥を繰り返していた。
恐竜の起源について 恐竜以前は、ほとんどの動物は脚を横に出して歩いていた。三畳紀の間に、いくつかの動物が直立するようになり、一番うまくいったのが恐竜。(スライド:コエロフィシスの骨格図) (直立姿勢の長所を示すため、腕立て伏せのまねをする)脚を横に出しているのは大変。直立なら速く走れる。私たちがコモドドラゴンとトラに追いかけられたらどちらにつかまるか?
(スライド:植竜類(フィトサウルス類) )この植竜類はワニそっくり。湿潤な気候に適応していた。恐竜は速く走れた。湿潤で樹木が多いと速く走れない。乾燥して樹木が少なければ速く走れる。だから、恐竜は乾いた気候を好んだと思われる。
(スライド:三畳紀からジュラ紀の岩石の写真) 詳しく見ると、古代の砂丘だったことがわかる。アメリカのジュラ紀初期は乾燥していることがわかる。ジュラ紀初期、アメリカに恐竜が増えてきた。ジュラ紀には恐竜は世界中を支配した。世界中で乾燥化が進んだ。
|