カラスは数の大小を認識 10.04.11
たまに現生鳥類のニュースです。毎日新聞 47ニュース
宇都宮大の杉田昭栄教授(動物形態学)らのグループの研究です。
ハシブトガラス8羽で餌を使った実験で、餌の蓋につけたマークの数を認識することによ
り、餌を食べられるようにしたようです。
チンパンジーなら画面に映る数字を指さしさせるところですね。
Bezawork Afework Bogale, Naoki Kamata, Katano Mioko, Shoei Sugita
Quantity discrimination in jungle crows, Corvus macrorhynchos
Animal Behaviour
Volume 82, Issue 4, October 2011, Pages 635-641
doi:10.1016/j.anbehav.2011.05.025
現生鳥類の翼第1指は第2指の位置にある前駆細胞から発生 9.06.11
テスト版にアップしました。
スズメ類とオウムが最も近縁:レトロポゾン解析から 8.24.11
テスト版にアップしました。
シチメンチョウのゲノム90%以上解読 9.08.10
Virginia Tech ARS ゲノム配列
家禽シチメンチョウのゲノムが90%以上解読されました。短期的には品種改良や、鳥
インフルエンザ対策に役立つでしょう。私達から見れば、やはり非鳥恐竜との関係をゲ
ノム上で調べる役に立てばと思います。
Dalloul RA, Long JA, Zimin AV, Aslam L, Beal K, et al. 2010
Multi-Platform Next-Generation Sequencing of the Domestic Turkey (Meleagris
gallopavo): Genome Assembly and Analysis.
PLoS Biol 8(9): e1000475. doi:10.1371/journal.pbio.1000475 論文
鳥類の性決定は細胞自立的に決まる 3.11.08
ネイチャーニュース エジンバラ大 MSNBC
ヒトを含むほ乳類の性決定は、性決定遺伝子の一時的作動が起こるまでは未分
化であると、考えられています。エジンバラ大などの研究者は、3羽の側方雌雄モザ
イク(体の右側がオス、左側がメスのような例)のニワトリをつかって鳥類の性決定
機構を調べました。その結果、オス側は正常なオスの染色体からなるオスの細胞、
メス側も同様なメスの細胞である真性の性的キメラであることがわかり、鳥類の体
細胞には性が本来備わっている可能性が明らかになりました。
そこで、胚にそれぞれ逆の性の生殖腺部分をいれ、キメラを作ってみましたが、細
胞の性的役割を変えることはできませんでした。鳥類の個々の細胞は、自分がどち
らの性であるのか、自分で決めているようです。
ネイチャー3月11日号
D. Zhao, D. McBride, S. Nandi, H. A. McQueen, M. J. McGrew, P. M. Hocking,
P. D. Lewis, H. M. Sang & M. Clinton
Somatic sex identity is cell autonomous in the chicken
Nature 464, 237-242 (11 March 2010) | doi:10.1038/nature08852
ダチョウは恐竜絶滅で飛ぶのをやめた?2.02.10
ナショナルジオグラフィック(日)
走鳥類の類縁関係をミトコンドリアDNAにより解析した論文を紹介しています。
走鳥類の系統については、単系統かどうか議論があります。これまでの解析では
走鳥類は単系統であり、シギダチョウと姉妹群をなすとしていました。今回の研究
によると、モアとシギダチョウが一つのグループとなり、レアやダチョウ、キウイなど
の走鳥類はその側系統となります。
また、走鳥類が飛行能力を失ったのは、白亜紀末の異変により環境変化がおき、
各系統で別々に起こったものとしています。
ダチョウの起源はユーラシアにあり、後にアフリカに渡ったともしています。
Matthew J. Phillips, Gillian C. Gibb, Elizabeth A. Crimp and David Penny
Tinamous and Moa Flock Together: Mitochondrial Genome Sequence Analysis
Reveals Independent Losses of Flight among Ratites
Systematic Biology 2010 59(1):90-107; doi:10.1093/sysbio/syp079
アブストラクト 論文ダウンロードできます。
鳥の羽毛には構造色のブルーも 4.13.09
イェール大ニュース
多くの小鳥に見られる明るい青は色素によるものでなく、空気の泡を包む
スポンジのような微細構造により生じているのだそうです。こんな構造、化石
の羽毛から発見されたら色がわかるかも。
HoxD-11遺伝子の発現から鳥類の第1指を確認 10.07.08
カササギは鏡に映った自分を認識する 8.19.08
サイエンスデイリー ニューサイエンティスト
カササギは日本では七夕伝説で牽牛と織女の間にかけ橋をつくることに
なっています。が、ヨーロッパでは泥棒かささぎというオペラがあるように、あ
まり評判は良くないようです。
このカササギが鏡に映った自分を認識するという研究が発表されました。鏡
に映った影について自己認識するのはヒトや霊長類のほかではイルカやア
ジアゾウ(動画/論文)、で確認されています。
哺乳類と脳の構造がだいぶ異なり、新皮質のない鳥類でこの自己認識が確
認されたわけです。この能力は哺乳類と鳥類とでは独立に進化したのでしょう。
研究者たちは、鏡を使ってしか見えない体の位置にマークをつけて実験した
そうです。
Prior H, Schwarz A, Gunturkun O (2008)
Mirror-Induced Behavior in the Magpie (Pica pica): Evidence of Self-Recognition .
PLoS Biol 6(8): e202 doi:10.1371/journal.pbio.0060202
(論文のSupporting Informationとして、カササギの動画が9本あります)
ミトコンドリアDNAから鳥類の起源年代を探る 2.07.08
PhysOrg ナショナルジオグラフィック
鳥類の起源については、まだまだ議論の対象となっています。その年代についてミトコンドリ
アDNAの分析結果を示した論文が出ています。その結果、現生鳥類の起源は1億年以上前と
しているそうです。
Joseph W Brown , Joshua S Rest , Jaime Garcia-Moreno , Michael D Sorenson and David P
Mindell
Strong mitochondrial DNA support for a Cretaceous origin of modern avian
lineages
BMC Biology 2008, 6:6 doi:10.1186/1741-7007-6-6 論文ダウンロードできます。
基本的な鳥類の翼のストロークから、飛行の進化について新しい考察 1.24.08
Kenneth P. Dial, Brandon E. Jackson & Paolo Segre
A fundamental avian wing-stroke provides a new perspective on the evolution
of flight
ネイチャーAdvance online publication
Vol 451| 21 February 2008| doi:10.1038/nature06517
鳥類の孵化直後のヒナから成体に至る成長の過程で、翼を羽ばたかせる角度の変化に
基づき、飛行の起源は地上から飛び立ったものと、議論を展開しています。
参考:flight laboratory
肋骨にある鉤状突起の呼吸メカニズムにおける働きについて 11.08.07
現生鳥類の肋骨にある鉤状突起は、呼吸に欠く事のできないもので、肋骨や胸骨の動きを
増大させる働きがあるそうです。マニラプトル類恐竜にも同じものがあり、同様の働きをしたそ
うです。また、現生の鳥類においては、鉤状突起は水中に潜る種類で最も長く、走鳥類では
短い、特殊化していない飛行する鳥類では中間の長さということです。
Jonathan R. Codd, Phillip L. Manning, Mark A. Norell, Steven F. Perry
Avian-like breathing mechanics in maniraptoran dinosaurs
Proceedings of the Royal Society B DOI 10.1098/rspb.2007.1233
論文ダウンロードできます。
Peter G. Tickle, A. Roland Ennos, Laura E. Lennox, Steven F. Perry and
Jonathan R. Codd
Functional significance of the uncinate processes in birds
Journal of Experimental Biology 210, 3955-3961 (2007) doi: 10.1242/jeb.008953
http://hss.ulb.uni-bonn.de/diss_online/math_nat_fak/2004/codd_jonathan/text.pdf
BBC MSNBC マンチェスター大ニュース
「恐竜の呼吸器系はペンギン並に効率がよかった」、英研究報告 11.10.07
AFPBB
先日紹介した鉤状突起のニュースです。
カラスの脳地図、世界で初めて作成 5.16.07
朝日新聞 読売新聞 慶応義塾プレスリリース(PDF)
慶應義塾大学人文COE*の渡辺茂教授・伊澤栄一准教授のグループにより作成。
カラスの脳は、思考や学習、感情をつかさどる大脳が極めて大きく、また大脳の中でも
巣外套や高外套といわれる知的活動に関係する部分が大きく、よく発達していることが
わかりました。
脳地図はhttp://www.cirm.keio.ac.jp/db/bird_brain/で公開されるほか、近日出版される
“Integration of Comparative Neuroanatomy and Cognition”(Keio Univ. Press)にも掲載
される予定。
現生鳥類の系統分析 1.30.07
Higher-order phylogeny of modern birds (Theropoda, Aves: Neornithes)
based on comparative
anatomy. II. Analysis and discussion
BRADLEY C. LIVEZEY, RICHARD L. ZUSI (2007)
Zoological Journal of the Linnean Society Volume 149 Issue 1 Page 1
- January 2007
オープンアクセス doi:10.1111/j.1096-3642.2006.00293.x
150の分類群に及ぶ鳥類(Neornithes)について2954の形質を用いて系統づけた論文です。
新鳥類の多様化: 分子系列データと化石の統合 8.17.06
Diversification of Neoaves: integration of molecular sequence data and fossils
Per G.P. Ericson他
Biology Letters DOI: 10.1098/rsbl.2006.0523
分子的に新鳥類の系統が多様化した年代をみると、キジ・カモ類から白亜紀’中期’に分かれ、K-T
境界のすぐ後、第三紀になってから急激に多様化したそうです。
1,2,3か2,3,4か 5.26.05
恐竜と鳥類の前肢の指についてはそのどれが第何指にあたるのか論争があ
りました。それが恐竜と鳥類の系統にかかわる問題だからです。某年、SVP総会
前にある研究者が自分の論文をSVP会員に送付したこともありました。その後、
ある程度落ち着いたのかなと思っていましたが、そうでもないようです。
Journal of Experimental Zoology Part B: Molecular and Developmental Evolution
Volume 304B, Issue 3 (15 May 2005)では、正反対の結論に達した二つの論文が
掲載されています。
残念ながら指の発現に関わるHoxd12及びHoxd13 遺伝子の働きについて、私は
何もわかりません。今は論文名の紹介のみしておきます。
Hox genes, digit identities and the theropod/bird transition
pp.198-205 Frietson Galis, Martin Kundrat, Johan A.J. Metz
鳥類の翼の指は有羊膜類の第2、第3、第4指と結論。
The digits of the wing of birds are 1, 2, and 3. a review
pp.206-219 Alexander O. Vargas, John F. Fallon
表題のとおり鳥類の翼の指は第1、第2、第3指と結論。
絶滅キツツキ生存を確認 4.29.05
最後に確認されたのが米ルイジアナで1944年という、大型キツツキの生存が
確認されました。Ivory-billed Woodpecker (Campephilus principalis 和名ハシ
ジロキツツキ)。体長50cmにもなります。アーカンサスで確認。
サイエンスエクスプレス
Ivory-billed Woodpecker (Campephilus principalis) Persists in Continental
North America
John W. Fitzpatrick他 DOI: 10.1126/science.1114103
ナショナルジオグラフィック NPR
http://www.ivorybill.org/
世界最大の森の鳥は世界で最も野太く鳴くかも 10.30.03
フェデューシャ、ダチョウ胚論文を配布 10.04.02
ダチョウ卵胚の研究から、鳥類の手は恐竜と異なる 8.15.02
ニューカレドニアカラス、道具をつくる 8.09.02
ダーウィンフィンチの30年間の観察における予測できない進化 4.26.02
ニュージーランドのミソサザイのDNA系列によって支持される燕雀類のゴンドワナ
起源 2.13.02
水鳥の類縁関係はみかけとは大違い7.05.01
ニワトリのパターン認識と行動視覚2.10.00
ヒクイドリには決して餌をやらないでください12.23.99
ネイチャーバイオニュース(日本語)です。
オーストラリアのケアンズ地域のフタニクダレヒクイドリは人を襲う危険
な鳥らしい。何が危険な鳥にさせたのか?
これを読むかぎり、恐竜にも決して餌をやらないほうがいいようです。
鳥類と哺乳類における染色体進化の動態11.26.99
ネイチャー11月25日号掲載。 DAVID W. BURTほか12名
比較地図の作成とは、異なる生物種どうしで相同遺伝子の位置
を比較するもので、ゲノムの進化を研究する上で強力な手法の1
つであるそうです。
これをヒト、マウス、ニワトリの3つで行ったところ、ヒトとマウスより
ニワトリの方がゲノムの編成が近いことがわかったそうです。
これは、マウスの系統の方がゲノムの進化速度が速いためです。
(ヒトとニワトリの系統分岐は約3億年前、マウスとの分岐は約1億
年前とされています。)
逆に、ヒトやニワトリのような比較的安定したゲノムから祖先の脊
椎動物の地図が再構築されるだろうと結論しています。
報道では、動物実験のある種のものはマウスよりニワトリの方が
適切なのかもしれないとしています。恐竜が生きていれば動物実
験にコンピーを使うなんて事もできたかもしれませんね。
ネイチャー
BBCニュース