20 熱河生物群
主編 張弥曼 副主編 陳丕基、王元青、王 原
A4版150ページ ハードカバー ISBN7-5323-6144-6
上海科学技術出版社2001年11月刊 200元 書虫で\9,370.
これまで私が見た中国の化石関係の本で、内容・装丁ともに第一位を占める。
表紙からして凝っている。シノサウロプテリクス骨格のみつや押しして、周りから
浮き立たせています。
熱河生物群とは、主に中国東北部の遼寧省あたりに保存された中生代の動植
物すべてを含めて総称している。もっとも分布範囲には西シベリア、モンゴル、
新疆ウイグル自治区、朝鮮半島、日本の北陸なども含まれています。
シノサウロプテリクスをはじめ、有名な羽毛恐竜たちも全てここの産。今、一番
ホットな話題を提供しているところです。
中身は、中国科学院古脊椎動物與古人類学研究所と、同南京地質古生物研究
所が総力をあげて編集したもの。その名を見れば、この人はあの恐竜を記載した
と、わかる方ばかりです。だから、解説は超一流。中国語のみですが、簡体字を
調べれば、ほぼ大意は読み取れます。
標本写真は、巻貝を除き全てカラー。カラー印刷でないのは、最後にある「熱河
生物群化石分類清単(目録)」と、「主要参考文献」だけ。字だけですが、重要な
情報です。
発掘風景、地層年代から、生物の各分類に従って写真と解説という編集になって
います。レファレンスとしての価値はもちろん。美しい印刷のため、鑑賞にもたえる
でしょう。
羽毛恐竜などの化石に興味があり、本が好きな方には絶好のおすすめです。
近年、中国の専門書の発行部数は減少の一途だそうで、この本も2,000部しか
印刷されていません。早めに手に入れることをおすすめします。