2012年04月14日 (土)
栃木県立博物館 平成24年2月から3月にかけて宇都宮市下岡本地内の鬼怒川河床において、中新世中期末(約1000万年前)のクジラ化石の発掘調査を行いました。 県内における当該時代のクジラ類の化石は1〜複数個での産出は見られるものの、今回、ほぼ全身の部位を回収することができ、その産出状況は骨格の配列に近いという極めて稀なものであり、学術的にも世界的発見といえる重要なものです。 発掘した化石の分類学的検討や古生物学的な位置づけについては、今後の研究が待たれるところですが、今回の産出についてはメディアにも大きく取り上げられ、県民からの問い合わせなども多く、大きな関心を持たれていることから、今回、特別展示として速報的に回収した化石の一部を展示するとともに、発見から発掘調査、化石回収までの様子について、写真パネルを中心に紹介するものです。 会期:平成24年4月14日(土)〜5月6日(日) 会場:栃木県立博物館エントラスホール西側壁前および床面 主な展示品: ・仮クリーニング済みの採取化石(耳骨、肋骨、指骨、椎骨など) ・化石ノジュール(骨の石灰分により固結した化石入りの岩石) ・モリノス(化石が壊れないように石膏で覆った化石ノジュール) ・写真パネル(発掘調査の経緯、採取化石) ・化石産状写真(実物大)※床面に展示 など
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