四肢への移行はヒレを形成する遺伝子の喪失から 6.24.10
ネイチャーニュース
水中から陸上へ、どのように進出していったのかは、化石の上からも興味深いもの
です。この研究は遺伝子の面から、どのようにヒレから四肢に移行していったかを解
明したものです。
オタワ大のMarie-Andree Akimenkoらがゼブラフィッシュを用いた研究で、ヒレの硬い
繊維質を形成する蛋白質(actinodin 1 and 2)をコードする遺伝子群がゼブラフィッシュ
やelephant sharkには存在するが四肢動物には存在しないことがわかりました。
これに対し遺伝子の喪失が先か四肢の獲得が先かが問題とコメントする研究者もい
ます。
Jing Zhang, Purva Wagh, Danielle Guay, Luis Sanchez-Pulido, Bhaja K. Padhi, Vladimir Korzh,
Miguel A. Andrade-Navarro & Marie-Andre'e Akimenko
Loss of fish actinotrichia proteins and the fin-to-limb transition
ネイチャー doi:10.1038/nature09137 アブストラクト
Panderichthysの胸びれと、指趾の起源 12.04.08
9月29日付で紹介した四肢動物の指の起源についての論文、ネイチャー12月4日号に
掲載となりました。
Catherine A. Boisvert, Elga Mark-Kurik & Per E. Ahlberg
The pectoral fin of Panderichthys and the origin of digits
Nature 456, 636-638 (4 December 2008) | doi:10.1038/nature07339
指が四肢動物で新奇に現れた構造ではなく、すべての肉鰭類魚類がもっていた遠位放射
骨に由来するものであることを強力に証拠づけるものとしています。
手足の指は3億8000万年前の魚類に出現した、スウェーデン研究9.29.08
AFPBB サイエンスデイリー ウプサラ大ニュース ナショナルジオグラフィック
四肢動物の指の起源について、これまでTiktaalik が最初とされていましたが、
それより魚に近いPanderichthysのヒレ内部の骨に既に指にあたる骨があった
そうです。
Catherine A. Boisvert, Elga Mark-Kurik & Per E. Ahlberg
The pectoral fin of Panderichthys and the origin of digits
Nature advance online publication 21 September 2008 | doi:10.1038/nature07339
アブストラクト
デボン紀の四肢動物Ichthyostega(イクチオステガ)の体軸骨格 9.05.05
四肢動物の内鼻孔の起源 11.04.04
四肢動物はなぜ上陸したか 8.03.04
西ヨーロッパ産デボン紀の四肢動物化石 1.28.04
スコットランドから最古の陸上生物化石 1.26.04
初期四肢動物の超系統樹 12.02.03
A supertree of early tetrapods
Marcello Ruta ; Jonathan E. Jeffery ; Michael I. Coates
Proceedings: Biological Sciences vol.270 No.1532 pp.2507-2516
初期四肢動物のスーパートリーを50のソース系統樹から作成していま
す。
アジア産の初めてのデボン紀四肢動物 12.19.02
ネイチャー12月19日号掲載ブリーフコミュニケーション
First Devonian tetrapod from Asia
MIN ZHU, PER E. AHLBERG, WENJIN ZHAO & LIANTAO JIA
Nature 420, 760 - 761 (2002); doi:10.1038/420760a
中国北西部、寧夏回族自治区Zhongning 層(約3億5千5百万年前) で発
見された、不完全な左下顎骨について報告しています。
「ローマーの空白」から見つかった初期四肢動物 7.04.02
An early tetrapod from 'Romer's Gap'
J. A. CLACK 同
ネイチャー7月4日号掲載 Nature 418, 72 - 76 (2002)
初期四肢動物の化石記録は、デボン紀と石炭紀前期から新しい発見が増えてい
るそうです。が、化石記録に乏しい2,000万年の期間(ローマーの空白)があり、その
間に初期四肢動物は主要な陸生の特徴を獲得していったと見られています。
今回報告された四肢動物は、Tournaisian(トルネー統層3億5,400万年〜3億4,400
万年前)でこれまでに出土した四肢動物としては、関節のある唯一の骨格標本。
Pederpes finneyae gen. et sp. nov. と命名されています。
手には5本の指がありますが、小さい6本目の指があったかもしれません。デボン
紀の四肢動物よりも陸生に適した構造をし、それより新しい姉妹群にあたるアメリ
カ産のWhatcheeria属とともに、デボン紀後期の四肢動物に次いで最も原始的な
四肢動物のクレードを構成し、デボン紀後期と石炭紀中期の四肢動物群の間にこ
れまであった時間的、形態的、系統発生的な空白を埋めるものとしています。
BBCニュース ヤフーニュース(時事) 朝日新聞
ネイチャージャパン
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参考:ハンテリアン博物館
著書:Gaining Ground The Origin and Evolution of Tetrapods(インディアナ大)
手足を持った魚たち-脊椎動物の上陸戦略 (講談社現代新書)
水から陸へ、ミッシングリンクの化石?5.2.00
最も発達した魚は3億8千万年前、そしてこれまで知られている最古の上陸
した四足動物は3億6千万年前なのだそうです。しかし、その間をつなぐミッシ
ングリンクは発見されていませんでした。ところが、既に40年前にその化石が
発見されていたそうです。
エストニアの古生物学者、Elga Mark-Kurikは今年齢71歳になるそうですが、
彼女がまだ学生だった1953年に発見した顎の化石、同様な化石は1964年に
ラトビアでも発見されているそうですが、それがミッシングリンクのようなのです。
このことは、prestigious British journal Paleontologyの8月号に掲載されるそ
うです。
では、なぜ40年以上もわからなかったのか?それは、東西冷戦時代のソビエト
の鉄のカーテンのせいで、西側で発見された化石との比較研究ができなかった
ためです。また、その頃の論文はロシア語で発表しなければならず、西側の研
究者の眼にとまりにくかったようです。さらに、バルト3国が独立した後も経済的
理由で西側との交流ができなかった、90年代半ば以降、NATOのスコットランド
とバルト諸国の岩石を比較するという事業のおかげで交流できたそうです。
化石はLivonia multidentataと命名されました。これは、その発見された場所と
特異な5列の、あるいはかみそりのような歯にちなんだそうです。
ヤフーニュース
ディスカバリーオンライン
水から陸へ、かぎを握る化石発見4.4.00
英自然史博物館のパー・アールバーグ率いる調査で、ラトビアとエストニア
から3億7千万年前の顎部分の化石が発見されたそうです。これまで水から上
陸した最初は3億6千5百万年前と考えられているそうですが、その祖先とされ
る、最も進化した魚類と、最も原始的な両生類との間には、なおギャップがある
そうです。
新しく発見された化石は、このギャップを埋めるかもしれません。
この化石の報告は、palaeontology誌に8月に掲載されるそうです。
BBCニュース
ディスカバリーオンラインカナダ
英自然史博物館Dr.Per
E.Ahlberg
プロジェクト
orgin & evolution of tetrapods
参考:ケンブリッジ大Jenny
Clack