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前期白亜紀の真鳥類Gansusの水かきのある足 2.04.07
  JI Shu-an(姫書安), JI Qiang(季強), YOU Hai-lu(尤海魯) ,Lü Jun-chang (呂君昌),
  YUAN Chong-xi(袁崇喜)
  Webbed foot of an Early Cretaceous ornithline bird Gansus from China
  中国早白垩世今鳥類甘粛鳥的蹼足化石
  GEOLOGICAL BULLETIN OF CHINA(地質通報) vol.25 No.11 pp.1295-1298アブストラクト

 Gansus に水かきがあることは、サイエンス2006年6月掲載の論文で全身骨格に基づい
 た論文で記載されました。パンテオンでも「鳥の祖先:水生鳥類の化石見つかる」という
 記事で紹介しています。このとき、CM-001、CM-002、CM-003、CM-004、CM-008と
 いう5点の標本が論文中に見えます。

 本論文では、サイエンスの論文図版"I"で紹介された、水かきの痕跡のある後肢標本
 (IG-04-CM-008)について独立して記載しています。左右とも中足骨から末節骨にいた
 る各骨長が調べられています。また、拡大図版と描写により、水かきの跡がよくわかる
 ようになっています。
 Gansus は現生の水かきのある鳥類同様によく発達した水かきをもっていた。水生環境
 に適応した水辺の鳥あるいは水鳥だった。小魚、エビ、腹足類、貝甲類、昆虫などを食
 べていたとしています。前期白亜紀には既に水かきのある鳥は大きく分岐して、水辺や
 水上などことなった生活環境に適応していた。この発見は鳥類の水かきの進化および
 初期鳥類の習性適応についての理解に直接証拠をもたらすとしています。