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頑丈な後肢と仙骨のある白亜紀の陸生ヘビ 4.20.06
 A Cretaceous terrestrial snake with robust hindlimbs and a sacrum
 Sebastián Apesteguía & Hussam Zaher
 Nature 440, 1037-1040 (20 April 2006) | doi:10.1038/nature04413

 ヘビ類の起源が陸上なのか海なのかは、まだはっきりしていないようです。中東地域から
 発見された後肢のある海生ヘビ化石からは、海生起源が有力となっていました。
 
 今回発表されたのは、アルゼンチン、パタゴニアの白亜紀後期(セノマニアン-チューロニアン)陸生層
 から発見された、頑丈な仙骨と後肢のあるヘビです。系統解析では、他の後肢の残るヘビが、全てより
 派生的な(進化した)Macrostomata類に含まれるのに対し、より基盤的(原始的)なSerpentes類であると解析
 されました。また、2個仙骨部が確認されることも他の後肢があるヘビ類と異なることです。一方、海
 生起源説を支持するアルバータ大のMichael Caldwellは、批判的な意見を述べ、また、海生の化石がこの
 化石より少なくとも800万年古いことも付け加えています(ニューサイエンティスト)。

   Squamata Oppel, 1811
  Serpentes Linnaeus, 1758
  Najash rionegrina gen. et sp. nov.
  属名は、ヘブライ語で聖書にある足のあるヘビ、種小名は化石発見地であるリオネグロ州から。
 
 ヤフーニュース(共同) CNN 読売新聞